一生、手放せない絵。
一生、忘れない恋。
東京でインテリア・アートの販売員をするOL、真紅。仕事に挫折し、母親の待つ故郷に帰るべきではないかと悩んでいたある日。ふと立ち寄った宝石店で出会った見知らぬ中国人紳士に運命的な恋をする。真紅は「また会いたい」という一心で、紳士に渡された電話番号を頼りに上海へ渡る。まるで見えない糸に導かれるように再会する二人。未来は幸せなものかと思われたが–。上海を舞台に繰り広げられる大人の恋愛物語。
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インテリアアートの店で働く女性が、ある日立ち寄った宝石屋で1人の男性と出会い、上海での恋愛(?)に発展していく物語です。
Amazonでの評価がかなり高かったのですが、私には作者が何を伝えたかったのかが分からず肩透かしを食らってしまいました。。
主人公が全てにおいて直感型で、見切り発車で行動して話が進んでいくところが私と合わなかったのかもしれません。笑
ただ、小説の舞台である上海の街並みや風景、生活感の描き方はとても素晴らしく、文章を読んでいるだけでその街の雰囲気や匂いまで感じ取れるような作品です。自分自身も上海のその場にいるようなリアル感を感じることが出来たので、その点においてとても満足です。
また、話の中にいろいろなジャンルの美術品が出て来ますので、普段から美術展が好き、という方も楽しめるのではないでしょうか。
中国の街並みが綺麗で力強く、そしてどこか切なく描かれているので、旅行気分を味わいたい方におすすめです。