よく言われますよね。医学部生は世間を知るために飲食バイトとか家庭教師塾講師以外のバイトをしろと。
私も今なら少しやってみたい、やっておけばよかったと思いますが実際当時は考えられなかったです。
まず第一に家庭教師時給3000−5000円という仕事があるのに時給1000円という仕事ができるかというとあえてそれを選ぶ意味もありませんでした。だってお金欲しいし。
次に飲食バイトからも医学部生というだけで敬遠されます。「忙しいんでしょ?シフト入れる?」とかそんな感じです。たしかにそれなりには忙しいので飲食バイトをするのならもうそれ以外はできません。合間に家庭教師なんてなかなか厳しいです。やってる人はいましたが大学にほとんどいませんでした。それでも進級はしていたのですごいですけどね。
家庭教師も時給はいいですが時間が長くとれないのでなかなか稼げません。時給3000円で週1日2時間よりも、時給1000円で6時間を週何回も入れる飲食のほうが安定するという意見もありました。塾講師はその中間でしょうか。時給2000円で4時間とか。私はこちらのほうが好きでした。
話がそれましたが飲食バイトをする意味とは「普段出会わない人と出会えること」です。悪い意味でです。
医師をしているとどうしても医者だからという理由でお客さん(患者さん)は遠慮します。その代わりその怒りや不満をぶつけるのは看護師や受付など立場の弱い人です。
やってみたらわかります。とんでもないことを言い出す人というのは世の中に存在します。「髪の毛が入っていた。もう食べたからないけど無料にしろ。できないならSNSに乗せる」など脅すような人がいます。医者になるとなかなかそういう理不尽な人には出会わないものです。出会っていると感じる人、そういう場合、受付さんはその10倍は厄介な人に絡まれていると思うべきでしょう。
そういう人がいるかいないか知っているだけでも社会の見方や人との接し方が変わると思います。この経験を積めるのは学生時代の飲食バイトだけなんですよね。家庭教師や塾講師は結局「先生」になってしまうので以下のような経験は得られません。社会に出たら出たで研修医でも先生と呼ばれて皆下から出てきます。普通はそうではない。それを知るために、飲食バイト、いかがでしょうか?
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