よく自分の身内は手術するなと言われます。
変に情が入ってしまい正常な判断ができなくなると思われるためですね。
たしかに普段の高齢者の手術なら、「もう90歳だし出来栄えとしては80%だけどこのくらいでいいでしょ。手術時間も長くなるし」という感じで進んでいくことがあります。
もし自分の親だったら。そう考えるとあの場面はもう一度やり直したなとかいうこともあります。しかしそれが良い結果につながるとは限りません。
「これくらいでいいでしょ」とやった手術でまったく問題ない転機をたどることは多々あります。というかそれが普通です。「これくらい」でも次第点は超えており、60点以下になることはないです。
やり直さなくてもいいくらいのことをやり直して、逆に悪い結果になることもあります。
例えば骨折の手術で形を整えるためにKワイヤーを何度も刺し直した結果、さらに骨折させてしまったりなど、やり直すことがいいとも限りません。
いつもどおりにいつもの手術を行うことが大事。これの妨げになるのが、身内であることという意識なんですね。
さて明日は身内の手術です。頑張りましょう。