専門領域のみ標榜可能に?

医療

これはどうなるのでしょう?たしかに現状の、精神科研修も受けていないのに精神科を名のりASDやADHDの診断をしまくっている問題開業医はいるでしょう。

ですがこの表記を禁止してしまうとさらに患者は迷うことになります。クリニックはあるけど何科が専門かもわからない。そんなところを受診する勇気がでるか?必ずなにか「このクリニックではこれをしています」というのを表記せざるを得なくなります。

例えば「怪我」だったりしたらまだわかりやすいですがこれも四肢の怪我はみれるけど顔の怪我が見れるのか、目の怪我で眼科に行きたかったのに・・・「眼科」と標榜しているところがなくてわからない。なんて事になりかねません。

私が思うにこの問題は専門医のあるなしで診療報酬の差をつける以外にないとおもうのですね。しかもこの部分は保険によって左右されてはいけないと思います。専門医なら問答無用で通常の保険診療料金+自費5000円とかにするべき。どうせ生活保護だから専門医を受診したい、1割負担だから専門医を受診したいという人がでかねないからです。標榜自体には制限を設けません。

こうなればまず人は専門医をもたないクリニックなどにかかり、そこで片付く問題であれば問題なし。その人が分からなかったら初めて専門医を受診できる、という仕組みになっていくはずです。フリーアクセスは崩せないので専門医の価値を高める方向でもっていくしかありません。

現状は専門医の価値が低すぎます。持っていても採用に優位になることはありませんし、給料もあがりません。いつか必ずここは是正が入ると思います。

患者にダイレクトに負担がいくかどうかが問題です。おそらく「健康に価値をつけるな!」とかいう人権団体が現れて結局専門医にかかっても非専門医にかかっても同じ料金で、骨抜きになる可能性が高いですし、開業医の猛反発にあって現状維持が関の山でしょう。

健康保険制度を正しく使おうと思っても患者と悪いことをしたい医者がいる限りは不可能。そして現状の医療制度は医療を安く済ますこと(同様の診断治療をするのに安く済ませること)にインセンティブがないのも問題です。たくさん検査してたくさん処置した人が儲けられて患者さんも気分的にハッピーということになっています。

やはり健康保険制度自体が問題なのでしょうか?皆保険は素晴らしいですが、考え直す時期に来ているのではないかといつもこの図を見て思います。

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