夏になると救急外来に冷却輸液がおいてあると思います。私の初期研修先にもありました。
ですがあれ意味ないみたいです。直腸温を下げる効果はないと。輸液自体には電解質補正などの意味はあります。体温を下げることには意味があるので結局治療としては冷水への浸漬や冷水の噴霧が効果的とされているようです。
こういう慣習的に行われていた医療って案外効果なしのことが多いですね。
急性アルコール中毒患者に点滴をすることも意味がないとエビデンスが出てしまっています。
そうなると救急外来でできることってなにもないのですが、運ばれてしまった以上は検査するなり点滴でもしてなにか治療をしていないと患者や家族にも示しがつかないのでやってしまいます。
結局この世の中科学的根拠などなく「お気持ち」で物事が進んでいくんだなぁと感じます。福島第一原発の処理水も科学的には全く持って安全ですが、お気持ちによって皆反対運動をしているわけです。
中国なんて自分のところのほうがよっぽどトリチウムを含んだ廃液を流しているのに知らんふりして日本の魚の輸入を禁止しました。こんなふうに世界は回っているんだなぁと感じます。でもそれはどうしようもないことなので、受け入れて生きていくしかありません。
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