これ特に整形外科では顕著です。内科とかの病気とは違って、薬を飲んだら治った、外科みたいに手術をしたら治ったという類のものではありません。基本的には身体自体は治らずに、時間とともに痛みがなくなっていくのをサポートするような意味合いでしょうか。塾というのは良い表現ですね。患者さん自身が頑張らなければいくら指導が良くても治ることはありません。
整形外科はこの点特殊だと思います。明確に病気とはいえない老化現象がかなりの部分を締めており、それを治す方法はないのでこういうことになってしまうんですね。
高血圧なら血圧の薬を飲めば治るじゃないかというのはそうです。ですがそれも脳卒中の可能性を減らしているだけにすぎません。患者からすれば血圧という数字を下げればそれは達成されるので数字でみえるというのも大事なんでしょう。ですが整形外科にはそういう変動する点数がありません。強いて言うならレントゲンでステージ分類はできますが、一度つけた数字がよくなることはありません。
結局こういうのをうまく説明できるかが開業医の腕の見せ所なんじゃないかなとおもいます。
骨粗鬆症の治療をワクチンに例えて説明するのも同じです。
「全員が危険だからワクチンをおすすめするけどワクチンを打たなくても何も起きない人はいる。ワクチンを打って副反応で大変なことになる人もいる。でも効果は明確に示されておりメリットがデメリットを上回る」が骨粗鬆症の治療にも言えます。まぁいっつもこう言うと逆に患者さんは悩んでしまうようですが・・・言い方ってむずかしいですね。
コメント