牛乳やっぱりすごい

医療

この研究は、アイスランドの高齢者コホートを対象に、牛乳摂取と大腿骨頸部骨折リスクの関連性を調べたものです。主な結果は以下の通りです。

  1. 1日あたりの牛乳摂取頻度が高いほど、7年間の追跡期間中の大腿骨頸部骨折リスクが直線的に低下した。
  2. ベースラインの骨密度は、牛乳摂取頻度が高いほど高かった。骨密度は骨折リスクとの関連性の一部を説明していた。
  3. 男性の方が女性よりも、牛乳摂取と骨折リスク低下の関連が強かった。
  4. 牛乳摂取は魚油のサプリメント使用や血中ビタミンD濃度と関連していたが、これらの要因は牛乳摂取と骨折リスクとの関連性をほとんど説明しなかった。
  5. 非発酵乳と発酵乳を比較すると、発酵乳の方が骨折リスクの低下とより強く関連していた。

以上より、アイスランドの高齢者において、1日1回以上の牛乳・乳製品の摂取が大腿骨頸部骨折のリスク低下と関連することが示唆されました

当たり前ですがデータとして今までなかったのが驚きです。カルシウムだけどんどん飲んでも吸収されなくて意味がないのかとも思いましたが、ビタミンDとも相関が見られたとも言っています。ひょっとしたら意識的に牛乳を飲む人はそのあたり健康志向があって魚の接種や外出や運動習慣があって影響した可能性はあります。ですが骨折リスクとは無関係だったと。

最後の発酵乳と非発酵乳との違いも興味があります。発酵乳というのは要するにヨーグルトのことのようです。ヨーグルトも骨折予防効果があると・・・カルシウムだけの影響とは考えにくいですね。

最近牛乳も値上がりして1本200円では買えなくなっています。円安で飼料も高騰しているのでしょう。もはや高級食材です。これをずっと飲み続けることができるかで骨折するかどうかが変わるなら、まぁ勧める価値はあるのでしょうか。いっつも骨粗鬆症の薬を飲みたくない患者さんには食べ物なんて意味がないって言っていますが・・・

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