宿日直は労働時間じゃないので労災おりません

医療

くも膜下出血で寝たきりの医師が提訴 宿直が労働時間と認められず

宿直を労働時間から除外して過重労働による労災を認めなかった国の対応は不当だとして、くも膜下出血で寝たきり状態になった50代の男性医師が10日、労災認定を求める訴えを東京地裁に起こした。「院内PHSを持たされて、いつ呼ばれるか分からない緊張のもとで待機し、オンコール(待機)状態で過ごす夜にぐっすり眠れる人などいるでしょうか」。男性の妻は、宿直が労働時間として見なされないことに疑問を投げかける。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bc5b01728fa3cf2a676a5ed2a0e8cc715de70304

これはひどいですね。働き方改革とか言われ始める2018年の事件ですがこの当時すでに大学病院は宿日直許可をとっていたようです。月2-5回の当直を単純計算で16時間x5回とすればそれだけで80時間で過労死ラインです。

さらには普段の業務もありますから絶対に100時間は超えていたはずです。それを「宿日直許可が出ていたから」という理由で労働時間から算出せず、労災と認めなかったという話。

くも膜下出血がおきた時間が勤務時間内なら言い逃れできなかったでしょうが、おそらく宿日直中でもなく平日日中でもない時間に倒れたから争うことになったんでしょうね。宿日直中にくも膜下出血を発症したらさすがに労災と認めると思いますが、勤務時間外なので、宿日直は除外して考えようということで、極悪非道です。

もしこれが認められてしまったら私達はなにを武器に経営者と戦えばいいのでしょう?はっきり言って病院経営はかなりずさんです。残業や当直についてまともに手当を付けていない医師やコメディカルが多数いてようやく成り立っています。それでも赤字の病院がたくさんあるくらいです。

なんたって経営しているのはまったくそんな勉強をしたこともない医局でがんばった医者なのですから仕方ないです。公立病院なんてひどいものです。経営の勉強をしたやり手の医師が民間病院の院長をしていますがその方々はちゃんと経営しているイメージです。

働くなら断然後者。医者がちゃんと働いた分だけ給与をもらっているので納得感があります。前者は働いていなくても名誉だかなんだかで給与が出ていたりするので皆の士気が下がってしまいます。

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