本当の弱者は皆が救いたいような姿をしてない

いつものこの人、自分勝手なことばっかりして病院に迷惑をかけているようです。アルコール性肝硬変による腹水貯留でCARTをしたりしてなんとか現状維持をしているようですが、今回は腹膜炎になっているようです。もちろんこの腹水を戻すのは良くないと思われますがアルブミン点滴の保険上の上限なんでしょうか?アルブミン点滴はしてもらっていません。いろんな病院を転々としています。

我々のわがままではありますが、「病気になってしまったかわいそうな私」を治療したいと思ってしまうのが人間です。「病気になったぞ。お前たち早く直せ」といわれていい気持ちをする人はいません。

ですがこういう患者さんはどういうわけか少なくありません。一人でもこういう人がいると我々の士気は下がってしまいますし、記憶に残ってしまいます。ごく僅かなこういう人がいるだけで圧倒的多数の不幸でかわいそうな人に対するやる気さえも奪っていくのは罪深いと思います。

決して「可哀想な私」を演じてほしいわけではないのですが、人間ですから難しいですよね。患者も医者も。

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