クローズアップ現代のネタです
20年以上サーフィンを続けている男性は、ある日突然食物アレルギーを発症しました。
医師の診察を受けたところ、アレルギーの正体は納豆だと判明。
それは納豆のねばねばに含まれる「PGA」と呼ばれる成分が原因でした。
この「PGA」はクラゲにも含まれており、クラゲの触手が標的に触れ、毒針を刺す時に「PPGA」を生み出すとされています。
クラゲに繰り返し刺されたサーファーは、皮膚からPGAが体内へと入り、アレルギー反応が起きる状態になります。そこに、PGAを含む納豆を食べると、アレルゲンが侵入したと認識し症状を起こしてしまうのです。これも「交差反応」です。
そのほかにも、ペットを飼っている人のアレルギーの原因は、ペットについたマダニです。山間部などに生息するマダニが犬などのペットに寄生。噛まれることで、マダニの唾液に含まれる成分と牛肉や豚肉の成分が交差反応を起こします。
なるほど交差反応ということらしいです。ですがその次の文章
ほかにも、医療従事者のアレルギーの原因は、天然ゴムの手袋に含まれるラテックス。ラテックスが荒れた皮膚などから体内に入り、バナナやアボカドなどの果物に含まれる原因物質と交差反応を起こします。
ええ?そんなことあります?医療現場にいて果物アレルギーの人が特段多いと感じたことはありません。むしろ患者さんのアボカドアレルギー(下痢する)とかを過剰に反応してラテックスフリー対応していることが多いくらいです。
他の交差アレルギーの例としては
花粉-食物アレルギー症候群(口腔アレルギー症候群)
- シラカバ花粉 → リンゴ、サクランボ、モモ、ナシ、アーモンド
- イネ科花粉 → メロン、スイカ、トマト
- ブタクサ花粉 → バナナ、メロン、ズッキーニ
ラテックス-フルーツ症候群
- ラテックス → バナナ、アボカド、キウイ、栗
ダニ-甲殻類
- ハウスダスト(ダニ) → エビ、カニ、ロブスター
鳥類-卵
- 鳥の羽毛 → 鶏卵
大豆-ピーナッツ
- 大豆 → ピーナッツ(およびその他のマメ科植物)
小麦-芝生
- 小麦 → 芝生の花粉
などが有名ですがあまりこの因果関係を疑っても意味がないので出た現象に対して対処しているというのが現状ではないでしょうか。
あと血液検査のアレルギー検査は意味ありません。アレルギー学会も見解を示しています
血中食物抗原特異的IgG抗体検査に関する注意喚起
米国や欧州のアレルギー学会および日本小児アレルギー学会では、食物アレルギーにおけるIgG抗体の診断的有用性を公式に否定しています。
その理由として、以下のように記載されています。
すなわち、①食物抗原特異的IgG抗体は食物アレルギーのない健常な人にも存在する抗体である。②食物アレルギー確定診断としての負荷試験の結果と一致しない。③血清中のIgG抗体のレベルは単に食物の摂取量に比例しているだけである。④よって、このIgG抗体検査結果を根拠として原因食品を診断し、陽性の場合に食物除去を指導すると、原因ではない食品まで除去となり、多品目に及ぶ場合は健康被害を招くおそれもある。以上により、日本アレルギー学会は日本小児アレルギー学会の注意喚起を支持し、食物抗原特異的IgG抗体検査を食物アレルギーの原因食品の診断法としては推奨しないことを学会の見解として発表いたします。
参考文献:
Stapel SO, et al. Allergy 2008; 63: 793-796.
Bock SA. J Allergy Clin Immunol 2010; 125: 1410.
Hamilton RG. J Allergy Clin Immunol 2010; 125: S284.
日本小児アレルギー学会ホームページ:
「血中食物抗原特異的IgG抗体検査に関する注意喚起」
アレルギーは事前にはわからない可能性が高いものです。でたらその時対処。それ以降は暴露しないように。というようにするしかないですね。
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