点滴ルートが取れないときの裏ワザ:皮下点滴

点滴が入らない!!CV入れて!と頼まれることが結構あります。

 

そういう方はたいていターミナル(がんなどで末期)の方で大量の輸液は必要ないことが多いかと思います。

そんな人に中心静脈カテーテルを入れるのも可哀想なので「皮下点滴」をします。

血管ではなく皮下に点滴をする方法です。

 

そんなことするとパンパンに腫れてしまう!とおもうかもしれませんが案外これが腫れずに吸収されていくので使えます。

1日500ml程度の点滴であれば十分に対応できます。

 

・方法

刺す場所は心臓より上になります。第一選択は鎖骨あたりです。

寝たきりの方がおおいのでここが一番吸収されやすいのです。

 

留置の方法はとても簡単です。

サーフローを奥まで刺して血管に入っていないことを確認し、留置するだけです。

気胸をつくらないように注意してください!

ゲージはなんでもいいですが22Gでいいと思います。

 

留置して固定したら点滴ポンプを使ってゆっくり点滴していきます。

20ml/h程度が限界だと思います(なので1日500mlが限界になります)

 

点滴するものはソルデムでも生理食塩水でもなんでもいけます。大抵の抗生物質も点滴が可能です。

 

最低限の補液しかできませんが本当に最終手段としては考える価値の方法ですので知っておいて損はありません!