前の記事で⑤つ挙げましたがひとつひとつ見ていきます。
・第一世代セフェム ケフレックス(セファレキシン)、ケフラール(セファクロル)
第一世代セフェムなので点滴でいうとセファゾリンに当たります。
手術の時や蜂窩織炎で使用されているのを見たことがあるのではないでしょうか。
それの経口版になります。
特徴的なのは2つともバイオアベイラビリティが高いということです。つまり飲めば十分吸収されて体内をめぐるということです。
使うとき
①創部感染など皮膚の軟部組織の感染症
②細菌性を疑う咽頭炎(溶連菌迅速検査で陰性だったとき)
①
しかし軟部組織の感染で入院がいらないくらいのものであれば局所の洗浄で十分治る気がしますし救急外来でだす機会はあまりないかもしれません。
汚いもので手を切ってしまった!などで受診されても基本的には抗菌薬は不要です。毎日水で洗うのを指導しましょう。(消毒はいりません)
②
咽頭炎は溶連菌がでているときはパセトシンなどでいいですが、陽性がでなかったときにどうするかが悩みどころです。CentorCriteriaでスコアが高ければ十分抗菌薬を処方する意味があると思います。その際もケフラールのような弱いのを出すよりはジスロマックで攻めるのがいいかもしれません
(救急外来は1日分しか薬をだせませんのでその点でもジスロマックドライシロップSRは出す意義があると思います。空腹時投与なので注意です。救急でしかだしたことがないのでその後よくなったかどうかはわかりません・・・)
ちなみに・・・・
ケフレックスよりもケフラールが数倍アナフィラキシーが起こりやすいことが知られています