医学が進みすぎるのも問題。

医療

すごい技術ですがこれを撮影したがゆえにあとから問題になるのは勘弁ですね。画像の解像度は10年前と比べるだけでもかなり向上していますし、見える必要のないものまで映ってしまいます。

この勢いでどんどん進化してしまうと1回の画像診断で注意しなければならないものが増えすぎて、読影のコストがバク上がりしてしまいます。でも日本のCTは1回あたり10000円ちょっとでできてしまいますし、それで本来気にもしていなかった部分の病変が映ってしまい訴訟リスクを抱えるなんてやってられません。

名古屋大病院で医療ミス 肺がん疑いで適切な対応せず患者死亡

名古屋大病院で医療ミス 肺がん疑いで適切な対応せず患者死亡 | NHK
【NHK】名古屋大学医学部附属病院は、8年前、CT検査を受けた患者に肺がんの疑いがあることが分かっていたのに、適切に対応せず治療が…

この件も腹部CTでたまたま映ってしまった下肺野に肺がんがあって、それを読影医は気づいていたが主治医がレポートを見落として気づかなかったというもの。読影をしていなかったら問題なかったのではないのか?という疑念はぬぐえません。もしくはCT撮影後、画像は6年経てば破棄可能なわけですから、証拠が残っていなければ・・・という思いがぬぐえません。(本件はそこまで時間経っていません)

私はこの「本来気にもかけていなかった部分の病変も検査した以上は適切に対処しなければならない」というのは理不尽に感じます。読影医も検査依頼が「尿路結石のフォロー目的」というCTならたとえそれで大腸がんが映っていてもノーコメント、というようにはできないのでしょうか?もちろん患者に優しくないのはそうですが1回1万円の検査でそこまで見てもらえるなんておかしいとも思います。それこそオプションで「依頼内容以外の病変も検査(+5万円)」とかそういうのがあっていいと思います。

日本の医療はいつまでこの形を保てるのか、働き方改革もあって、数年かけて崩壊していくように思いますが、どうでしょう。

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