なかなかひどいグラフですが言いたいことはわかります。簡単なことしている開業医が大量にいてそれが高給取り。一方で大学病院の医師は数も少ないですが重症患者を相手にして年収300万円と。
これが問題だ!というのは常々言われていますが、私はこれは仕方がないことだと思います。保険診療はだれがなにをやっても同じ点数になっていますし、大学病院は重症例を手術したりする以上数をさばくことができません。しかも論文に研究にとまともに臨床に時間を割いている人はすくないです。さらには人数だけはたくさんいて、一人あたりの患者数が数人というのが普通です。
これで高い給与がだせるわけがありません。民間病院が簡単な症例とはいえ1日5件手術している中、大学は1件なんですから。仕方ないでしょう。
では自由診療している開業医は悪いのか?これもなんとも言えません。がんの免疫療法など明らかに詐欺のものは悪いでしょう。自費で高度(というか高接遇とか高い機械をつかっただけの)な医療をしているならまだわからないでもないです。脱毛とかもそうですね。満足料というやつです。
そこは純粋に資本主義の原理で需要と供給に応じて値段が決まっています。高すぎるとだれもこないし、適度に良い価格におちつくのです。その原理が働かないのが保険診療。原材料費が値上がっているのに全く診療報酬の値上げは足りていません。なんなら消費税分が逆ザヤ状態ですよね。
6月1日から診療報酬改定で初診料は確かに上がりました。ですが処方箋料は値下げ、ほかも諸々値下げで基本的には値下げになります。
これからも薄利多売をすることに変わりはありません。数をさばける人ができる人とみなされるのでしょう。そのためには軽症ばかり見ていればいいのです。これでいいのでしょうか?
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