過半数は「親の年収1000万円以上」、3分の1は「親が医師」、医学部生の恵まれた背景が明確に
親の世帯年収を比較すると、医学部生は「年収1800万円以上」が25.6%、「年収1000万~1800万円未満」が30.9%と、1000万円以上の学生が計56.5%となり、半数を超えた。一方で、薬学部生は「年収1800万円以上」が8.7%、「年収1000万~1800万円未満」が28.5%(年収1000万円以上は計37.2%)、看護学部生は「年収1800万円以上」が4.1%、「年収1000万~1800万円未満」が19.8%(年収1000万円以上は計23.9%)となり、医学部生の家庭の世帯年収が有意に高かった。
親が医師である割合を調べた結果では、医学部生のうち親が医師の場合は33.2%で、私立医学部生では約50%、国公立や地域枠の学生では約20%が医師の親を持っており、いずれも他の職業に比べて有意に多かった。
また、医師の親を持つ医学部生(661人)と、親が医師ではない医学部生(1330人)とを比較した結果では、医師の親を持つ医学部生の方が私立医学部への進学率、年収1800万円以上、私立高等学校の卒業率が有意に高かった。
論文にもなっているみたいです。まぁ中にいれば当然の結果です。私立で高いのもそりゃそうです。
でも薬学部でも年収1800万円以上の家庭が8.7%。看護学部でも4.1%いるというのは驚きです。年収1000万円以上でも全世帯の5%くらいといわれるのにそれより遥かに高い1800万円を超える世帯がたくさんいるのがこの医療業界。
そもそも学費が高い私立はともかく国公立でもこの傾向があるのはそれだけ高収入な親が子供も医療業界にということで送り込んでいるのでしょうか。大学生全体との比較も見てみたいです。
でもこれからこの業界は先細りになる可能性が高いですしどうなるんでしょう。どう考えても破綻寸前の保険診療に進むのか、それとも自由診療時代の幕開けで息を吹き返すときがくるのでしょうか。
1800万円の家庭から医学部に行った人は同じルートで1800万を超えることもできるでしょう。でも薬学部と看護学部は企業でもしない限りは厳しいです。親もそんなことは思ってもなくて医者を捕まえさせるためにこの業界に娘を送り込んでいる可能性もありますが。。。
医学部は受験戦争というハードルを超えるために課金が必要なのはわかります。その結果同質集団になっているというのが筆者の指摘
結論として、医学部生の社会経済的背景は他の医療系学部生と比較して恵まれており、多様性が少ない傾向が明らかになった。結果を踏まえ、幅広い社会階層からの人材選抜・育成を進める観点に加え、多様な医療分野・地域での保健医療を推進するためにも、「医学部の選抜方法を見直す必要があるのではないか」と鈴木氏は指摘した。
これもまた多様性がなければ行けないわけではないと思うんですがね・・・地域枠といい医療者はインフラという側面を持っているのでどうしても私的な権利を制限するように方向が進んでいます。時代の流れなのでこれは仕方ないでしょう。多様性が進んだ結果、臨床しなくなる医師が増えるような気もします。今の奴隷労働は親もそういう生活をしていてそれを知ったうえで医者になっている人も多いので・・・
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