膝の可動域訓練でTKAを回避できる?

医療

人工膝関節全置換術(TKA)の手術件数は急増することが予想され、効果的な非手術的リハビリテーション・プログラムが必要とされている。われわれは、変形性膝関節症患者を対象に、可動域(ROM)に基づいたリハビリテーション・プログラムの治療を開始した。このリハビリテーション・プログラムは、膝関節伸展のためのROMエクササイズから始め、屈曲と腫脹軽減のためのエクササイズを行い、その後に筋力強化プログラムを開始するという体系的なものであった。396名の患者群において、膝関節伸展、屈曲、痛み、症状、日常生活動作、スポーツ、QOLに関するKOOS主観スコアが有意に改善した。さらに、このプログラムにより、76%の患者がTKA手術を受けずにすんだ。

Knee Osteoarthritis: Alternative Range of Motion Treatment - PubMed
The number of total knee arthroplasty (TKA) surgeries is expected to soar, and an effective nonopera...

筋力強化ばかりが言われる膝のリハビリですが可動域訓練が意味あったとする論文です。

Shelbourne Knee Centerのリハプログラムでは、膝の伸展を正常化し、その後に屈曲と筋力を改善する方法で76%の患者がTKAを回避できたとしています。

うーんこのTKAを回避できたというのはどの段階での話なんでしょうか。75歳で手術を受けていた方が結局80歳で手術になるくらいなら75のときにやってしまったほうが全身状態も良くていいのではないかとおもったりもします。可動域もそんなにリハビリで改善しますかね?-10度が-5度になるのですら難しい気がしますしこんなのはかり方でいくらでも誤魔化せます。

TKAやるなら70歳超えたらというのが私の持論です。75超えてきたら骨粗鬆症の治療も必須です。80超えたらかなり気を使って手術しています。変な話日本はこういう手術を回避してもだれかに褒められるわけではありません。身内になら勧める可能性がありますが、これで手術を回避して症例が減ってしまうのも考えもの。売上のためにある程度は手術がないといけません。腕が鈍らないためにも定期的にあるのが望ましいです。そうなると病院間で患者を取り合うのではなく一箇所に集中してやるほうがいいということになりますが、民間病院だらけではそうもいかないですよね・・・

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