イナビルは効きません

医療

インフルエンザが流行っていますね。

インフルエンザ患者数が前週の2倍以上 東京都は注意報レベルに
今日12月20日(金)、厚生労働省は2024年12月9日〜15日のインフルエンザ発生状況を発表。この1週間における定点医療機関からの報告数は「94,259人」で、前週の2倍以上となりました。

とんでもない伸び率です。まだマスクしている人は多いと思いますがそれでもこれだけ増えてしまうのは意外です。ある程度の着用率がないと社会全体としては効果ゼロなんでしょうか。

ところでイナビルは吸入1回で終わるのでいい薬だとおもっていたのですが、まったく効果はないようです。

NCT01793883で検索してください

亀田病院のサイトでも解説されていますがプラセボとの比較で優位性が示せなかったので海外では採用されていないとのことです。そして効かなかったので論文化もされていないと・・・

https://medical.kameda.com/general/medical/assets/22.pdf

ラニナミビル(Laninamivir:商品名イナビル®、第一三共が開発)は、製薬会社から出資されたオセルタミビルとの非劣性試験で、生来健康な成人のインフルエンザにおいて、症状改善までの期間は同等であることが示された(ただし、オセルタミビル耐性遺伝子を持った H1N1 が約 65%を占めている研究であった)13)。また、慢性性呼吸器疾患の成人(96%以上が気管支喘息)で、オセルタミビルと同等の治療効果が認められた 14)。健康な小児でも、オセルタミビル・ザナミビルと同等の効果が報告されている 15,16)。しかし、IGLOO 試験(第 2 相試験、 NCT01793883)で、placebo との差がなかったことが報告された(論文化されていない

逆にちゃんとやっているので安心ではありますが、日本はなぜそれが非劣性であったというだけで承認されてしまうのか。国内企業を保護する意味合いもあるのでしょうか?

やっぱり効果があるのは安定のタミフル。ですが世界で一番タミフルを使っているのは日本。薬がないと不安な日本人には毒にも薬にもならずちょうどいいくらいなんでしょうか。48時間以内に内服してようやく症状改善が16時間早まるくらいのこの薬で、この冬も乗り切っていきましょう。

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